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島村楽器 福岡イムズ店 シマブロ

島村楽器 福岡イムズ店スタッフによるイベント情報やお知らせなどを発信するブログ(シマブロ)です。

福岡ギター修理のすゝめその4~今沢カゲロウ氏スペシャルインタビュー~

皆様こんにちは!
リペアマン尾仲です!

本題の前にひとつお知らせを!
島村楽器 福岡イムズ店の公式HPに修理受付についてと12月のスケジュールをアップしました!
www.shimamura.co.jp

ぜひご覧下さい!
今後スケジュールアップいたします!

さて、本題に入りましょう!

前回の記事に引き続き、
fukuoka.shimablo.com

今沢カゲロウ特集です!

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今回で特集も締めくくり!
いよいよスペシャルインタビューをご披露いたします!ハ(^▽^*) パチパチ♪

日ごろ、皆さんはどんな楽器を使用していますか?その楽器はいい音出していますか?
次に欲しいなぁと思っている楽器はどんな楽器でしょうか?

では、プロはどんな観点で楽器を観ている、または選んでいるのでしょうか?


今回のスペシャルインタビューでは今沢氏の、はたまたプロベーシストとしての楽器の価値観というテーマでお届けいたします!

それではいってみましょう!!٩(ˊᗜˋ*)و

楽器に求めているものは何ですか?

重視している点、こだわりなどあれば教えてください。


今沢氏「まず、一番に気にするところは軽さですね。楽器紹介でも話しましたが、私のプレイスタイルでは、軽い楽器がとても重要です。できるだけ身体に負担のかからない楽器というのが大前提です。」

身体が資本!自分の身体を労わり、最大限のパフォーマンスができるようにしておくこともプロの仕事としては当たり前ですね!

今沢氏「次にくるのはタッチに素直に反応してくれるかどうかですね。自分の身体から指先を通じて弾き出される音が自分の思い通りに出せる楽器でないと扱いづらい楽器となってしまいます。それと連動してコントロールの使いやすさが大事になってきます。これも話をしましたが、ノブをほんの1ミリ動かすことでサウンドを変化させています。瞬間的にいじりやすいレイアウトになっているかどうか、ヴォリュームやトーン、EQなどの効き方どうかという点まで全てが使いやすいかどうかが大事なポイントになります。サウンド面でいうとミドルレンジの音がしっかり立ち上がってくれるものを好みますのでその点もゆずれませんね!フレットレスに関しては高の低いものは苦手です。開放の張りのある音が好みなのでそういう楽器がいいですね!」

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まさに、ご本人が使ってらっしゃるMOONそのものですね( ^ω^)b
「楽器は身体の一部」とおっしゃっていましたが、自分の身体のように使いこなせる楽器というのが一番大事なポイントなんですね~!
日ごろ多くの方から「いい楽器ない?」や「おすすめは?」などとお問い合わせいただきますが、まずは、自分がどういう楽器が好きなのか、自分に合う楽器なのかを明確に持てるようになると、より自分にとっていい楽器が手に入れれるのかもしれません!
スペックももちろん大事ですが、まずは楽器を持った感じやバランス、ネックの握り心地、コントロールの操作性など、自分の直感で
これ!という楽器を探してみると自分の好みが見えてくるはずです!

いい楽器、悪い楽器とは?

プレイヤーにとっての楽器の良し悪しとはどういった楽器なのでしょうか?

今沢氏「いい楽器とは、自分の思い通りに操れる楽器が必要だという話をしましたが、自分が一生懸命練習、鍛錬したものがしっかり反映される楽器というのがいい楽器だと思います。例えば、ピッキングニュアンスを意識していても、音色の変化がおきにくい楽器だとどれだけ練習しても出音として変わってないわけですから意味のないものになってしまいますよね。」

なるほど~。たしかに言われてみればその通りですね!
自分がこう演奏したいと思っていても楽器がそれに答えてくれないと、例えいい音がしても自分には合っていないということになってしまいますしね。
逆に考えると普段から素直に反応してくれる楽器で練習していないとその技術は身につかないということになってしまいます。
いかに楽器選びが重要か、を考えさせられますね~。ホエー(°◇°〃)

今沢氏「最近の楽器の中にはある意味ではとても優秀なのですが、楽器の音の色づけがとても強く誰が弾いても同じ音になってしまう楽器がよくあるなと感じます。そういう楽器だとシンセサイザーみたいな音にしか聞こえないんですよね。機械的というか、面白みがなにもないですよね。」

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たしかに、何をどう弾いてもいつもいい音がする楽器というのはいい楽器だとは思いますが、それだとプレイヤーの個性はかき消されることになってしまいます。ギターやベースというのは自分の指で奏でる楽器です。アナログでないと味も面白味も深みも何も感じることができなくなってしまうかもしれません。
自分と楽器の個性や癖がマッチしたときに出る音というのは唯一無二になるわけですね!
憧れのアーティストと同じ楽器や機材を手にしてみても同じ音にはならないのはまさにここなんですね!
プレイヤー×楽器のシンクロがあってこそのあの音!納得がいきます!

楽器の構造上としての良し悪しはどうでしょうか?

今沢氏「いわゆるデッドポイントが多い楽器はだめだと思います。もちろん楽器には多少のデッドポイントは必ず存在しますが、そのポイントが多い楽器というのは使えないですね。あとは、LOWからHIGHまで音色がキレイ統一されている楽器というのはいい楽器ですね。けっこう5と4の音色が違うとか、なんか不揃いな音色の楽器というのがありますが、あれはだめだと思います。4、5から1に向かって音階があっがていくフレージングをしてみて下さい。キレイに音色がつながっている楽器とそうでない楽器とけっこうはっきり分かりますよ!」

デッドポイントが多く出てしまっている楽器というのは扱いづらい楽器になってしまいますね。ごくわずかなデッドポイントだとポイントをずらし聴感上でデッドポイントを感じなくすることはリペアマンにはできます!ただ、何か所もとなるとお手上げな場合が多いですね。
音色が統一されていない楽器というのは、音作りにする際に非常に困ることがあります。
ミッドがモコるからミッドを下げて・・・あれ?ハイが出すぎて硬い音になっちゃった・・・なんてことはないでしょうか?
楽器自体の鳴り方の癖がある場合がけっこう多かったりします。
ぜひ皆さんもマイベースの音色のつながりを確かめてみてくださいね!癖を知っておくだけでも音作りが変わりますよ!

いい音とは?

楽器のいい音、悪い音とはどういったものでしょうか?

今沢氏「はっきり言いますと・・・いい音というのはないと思います。やりたいジャンルや曲やスタイルの表現としてその音が合っているか、向いているかということだと思います。なので『出ている音が、自分が出したいヴォイスになっているかどうか』が重要なんだと思います。」

んん~、カッコイイ!
ベースの音を自分のヴォイスと表現されるとは!その言葉いただきますφ( ̄∇ ̄o)
自分の演奏するフレーズが音として出たときに、その音色が自分の声のように意図するものになっているかどうかということですね!
音が、その楽曲ではいい音になり得たとしても、違う楽曲やフレーズではいい音ではなくなるということですよね。
もちろん自分でこれだと思ったヴォイスが、リスナーの共感を得てこそのものだと思います。
やはり、プロとアマの違いというのはそこでしょうか。奥が深いですね!w(*゚o゚*)w

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悪い音というのはどうでしょうか?

今沢氏「私的には機材に頼った音というのは音が悪いと感じますね。さきほどの質問でもあったように、誰が弾いても同じ音というのはいい音とは思えません。なので、日ごろから機材を駆使していい音を作るのではなく、いい音が出せるように自分のトーンと向き合って練習することが大切なのではと思います。」

自分の力でいい音を出せ!ということですね!
どうすればこういう音色が出せるだろうと思い、ピッキングを変えてみたり、コントロールノブをいじってみたり、セットアップを変えてみたりとすることで狙った音が出せるようになるんでしょうね!
今自分が出して音を知るというのは、なかなか皆さんも経験のにことではないでしょうか?
新たな境地が見えてきそうですね!ぜひやってみましょう!

楽器のメンテはどうしていますか?セットアップのこだわりはありますか?

今沢氏「MOONに関しては基本はすべてMOONの職人さんに任せています。自分の音や好みを知ってくれているのでおまかせでやってもらってます。セットアップに関してはミドルがしまった音に仕上がるようにしてもらっていますね。だいたい3~6ヶ月の期間で必ずメンテに出しています。私は世界を飛び回っているので、楽器の環境としてはかなり悪いので気を使っています。これは個体差がありますが、ネックの強度というのは私にとってはとても重要です。ネックが弱いと世界を一本でというのは無理ですね。このMOONを使い続けている理由の中にはネックがとても強いことも実は大きな要因です。ほかの楽器はこのような激しい環境の変化には耐えられないものばかりでした。ほかの箇所でいえばジャックは半年~1年に一度は必ず変えますね。あとフロントPOTもすぐにくたびれてしまうので変えます。」

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そうですよね、世界で年間200本以上のライブをやってるんですもんね。気温も違えば湿度も丸きり違います。また空輸という楽器にとっては非常にリスクの高いものがつきまとうわけですから気をつかわないわけにはいかないですしね。やはり楽器を長く使う上ではネック強度というのはとても大切ですね!環境があまり変化のないところではそんなに気にすることではありませんが、さまざまな場所でステージに立たないといけないような方はネック強度ということも十分に考えなければいけないところですね!
やはり大切な楽器はこまめメンテナンスを行いましょう!悪い状態のままの期間が長ければ長いほど他の部位まで傷んでくる、手を入れざるを得なくなるケースが多くなります。定期的にプロのもとでメンテナンスを受ければ故障箇所の早期発見につながります。結果楽器へのダメージも少なくかかるお金も小額で済むことが多々あります!( `・ω・´)

日ごろ、ご自分で行っているメンテナンスはありますか?

今沢氏「帰宅すると必ずケースからは出します。まあ毎日練習をしているので当然なんですが。こまめにクリーニングはするようにしていますよ。また、ビスの増し締めはやるようにしています。やはりゆるんでくるんですよね、知らないうちに。あとは、空調には直接当てないとか当たり前のことはしっかり守るようにしていますよ。」

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おお!ォオ~!!(゚Д゚ノ)ノ
プロの方もご自分でクリーニングするんですね!しかもビスまで締めるなんて・・・。仕事道具ですから当然といえば当然ですが、それだけ大切にしているということですよね、相棒を!ただ弾き倒すだけではなく労わってあげることも大事ですね!

リペアマンに求めるものは何でしょうか?

今沢氏「自分のやりたいこと、出したいトーンをちゃんと理解してもらうことですね。そこが一番大事かと。」

そこが信頼ということにつながるんでしょうね!私も技術者として一番大事なことはプレイヤーの気持ちを汲み取ること、プレイヤーの願望を形にするのが技術者の仕事だと思っています。これからもいっそうプレイヤーの言葉に、感覚に耳を傾けていきたいと思います!

次で最後となります。

皆さんに楽器選びのアドバイスをお願いします!

今沢氏「まずは、周りの意見は気にするな!ですかね。周りの人がいくらいい音だといっても自分自身が弾いていて気持ちよくなければ自分に合っていないということです。しっかり自分の感性で選びましょう!次に、鳴り方として自分の身体の近くで鳴る楽器を選びましょう!感覚的な話ですが、遠くで鳴っているように聞こえる楽器と、自分の近くで鳴って聞こえる楽器というのがあります。意識して聞き比べると分かると思うので試してみてください。」

試奏時のポイントはありますか?

今沢氏「あまりアンプの音量やゲインを上げないことですね。楽器本体そのものの音を聞き比べるようにしましょう!
また、ヴォリュームやトーンコントロールは絞るという選択肢がある楽器を選ぶといいです。フルテンだと出過ぎる場合に絞って音色がコントロールできる楽器がおすすめです。音色としてフルテンしか使えない楽器だと単調な音色の楽器になってしまいます!」

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ありがとうございます!なかなか聞けないポイントですね!フレージングに気をとられるのではなくしっかり楽器の音色に集中してさまざまな違いに気づける試奏環境をつくることが大事ですね!いろんな楽器を触っているうちに『これは!!!』という楽器にめぐり合うことがあるはずです!今までの内容から自分に合う楽器を使う大切さはご理解いただけたと思います!
そのときは、めぐり合わせだと思って、思い切ることも大切だと思います!(*´∀`*)

ぜひ、自分に本当の意味でのMy楽器を探してみてはいかがでしょうか?

または、もう良い楽器は持っている!というそこのあなた!
ぜひその楽器をこだわりの一本に仕上げてみませんか??
プレイヤーのこうしたい、ああしたいを叶えるのが技術者の仕事です!
そう!!リペアマン尾仲の仕事なのです!!!( ̄∇ ̄)v ドヤッ!
こんなことできるかな?もっといい音出したい!など具体的に決まってなくてOKです!
お気軽にご相談ください!お待ちしておりますm(__)m

というわけで、今沢さん、長きにわたりお付き合いいただきありがとうございました!
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以上を持ちまして、第3弾にまでわたってお届けしました今沢カゲロウ特集、いかがでしたでしょうか?
技術者ならではの観点、実際にアーティストのこういうところが知りたいという点から今沢カゲロウ氏の愛機と楽器に対する姿勢を隅々まで徹底解剖しましたが、プロががなぜその楽器を使うのか、自分の音を出すためにどう楽器を仕上げているのかご理解いただけたと思います。
また、何よりも面白い!と思っていただければ光栄です!もっとこういうことが知りたい!や、こういうのブログでやって欲しい!
などなど皆様からのアイデアも大募集しております!
ぜひコメントや店頭でご意見ください!お待ちしておりますヾ( ・∀・)ノ゛

それでは次回またお会いしましょう!
リペアマン尾仲でした!

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